レックス・アルカナ(LEX ARCANA®)は、伝説と神話が融合したユニークな世界設定を持つロール・プレイング・ゲーム(RPG)だ。RPGと言っても、いわゆるゲーム機で遊ぶものではなく、日本ではとくにテーブルトーク・RPG(TRPG)として親しまれているような、紙とサイコロを使うアナログ・ゲームに分類されるタイプのものだ。レックス・アルカナの世界では、ローマ帝国の軍団(レギオ)が、ローマ皇帝のもたらす秩序を内側から破壊しようとする蛮族の群れや、太古の魔物たち、名状しがたき教団の持つ神秘的な力などを、戦場において打ち砕く。

プレイヤーたちコホルス・アウクスィリアーリア・アルカナ(咒法補助大隊)の隊員であるクストーデス(監視者)となり、帝国のエージェントとしてローマ帝国やそのさらに向こう側まで、遠く危険な任務に就く。

時は紀元5世紀、ローマ建国より13世紀。帝国は未だ健在だ。この別世界の歴史でのローマは、ハールスピーチェス(エトルリア人の予言者)、賢者たち、神託の力を使って終焉を免れており、現実世界での滅亡につながるような出来事を回避し続けている。

この10年間で帝国の安寧はますます強固になり、外敵の侵入を受けたり、国境線が脅かされたりなど、大きな変革を受けることはなかった。経済は人口の増大という大きな恩恵をもたらし、また国境の外にいる人々も彼ら自身をローマ市民だと考え、ローマの平和(パクス・ロマーナ)を揺るぎないものにした。しかし、帝国の強大で無敵の軍団や予言の儀式は、もはや帝国を守るのに十分とは言えない。

現実世界の裏側に隠されている別の力がうごめいている。太古の悪魔たち、闇の魔術や妖術、忘れ去られた深淵より来たる魔物たち……。

レックス・アルカナは、類まれなる作家集団によって生み出され、1993年にイタリアでオリジナルが発表された。ダリオ・デ・トッフォリ(Dario De Toffoli)、レオ・コロヴィニ(Leo Colovini)、マルコ・マッジ(Marco Maggi)、そしてフランチェスコ・ネピテッロ(Francesco Nepitello)だ。そして昨年9月、新しいバージョンのレックス・アルカナのために、クリエイティブ・ディレクターであるアンドレア・アンジョリーノ(Andrea Angiolino)の指揮のもと、彼らは再び集結した。イタリア語版・英語版での同時リリースを行った新しいレックス・アルカナのKickStarterでのクラウド・ファンディングは、当初のゴールとしていた2万ユーロを700%以上も上回る15万5,000ユーロを集め、大盛況の中でプロジェクトを終了した。

そして今、レックス・アルカナは、日本語版という新しいチャレンジによって、さらにその世界を拡大しようとしている……。

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